- 保育士向いてなかったらどうしよう
- 保育士辞める人も多いって聞くけど大丈夫かな
- 保育士の向き不向きてなんだろう
保育士資格を取ろうと考えているけれど、働いてから向いてなかったらどうしよう。と一度は考えてしまうもの。
この記事では、保育士に向いている人・向いていない人の特徴について、一般的に言われていることに加えて、保育士10年目の私自身の経験や考えも交えて紹介します。
結論から言えば、「向いていない特徴」があっても、それだけで保育士に向いていないと決まるわけではありません。保育士に必要な力の多くは、経験や学びの中で身につけていくことができます。
保育士に向いている人の特徴7選
保育士に向いている人の特徴として、一般的によく挙げられるものを7つ紹介します。
ただし、ここで紹介する特徴がすべて当てはまらなくても、心配する必要はありません。
保育士として働く中で、子どもとの関わり方や声かけ、周りとのコミュニケーションなど、経験を重ねることで自然と身についていくこともたくさんあります。
「自分には当てはまらない」と思う項目があっても、「こんな力が求められるんだな」くらいの気持ちで読んでみてください。
子どもの成長に関心がある

子どもの成長に関心があることは、保育士として働くうえで大切なことです。
保育士の仕事は、単に身長や体重の増加といった「発育」を追うだけのものではありません。子どもの心や行動の変化である「発達」を見つめ、その背景にある「自分でやってみたい」という気持ちや「自立」「主体性」の芽生えを捉えながら、一人ひとりの成長を支えていきます。
① 「自分でやりたい!」が出てきたとき
たとえば、2歳くらいの子が靴を履くとき、
「先生やって!」
と言っていたのに、ある日突然、
「じぶんで!」
と言って、自分で靴を履こうとする。
まだうまく履けず、時間もかかります。
大人からすると「先生がやったほうが早い」のですが、保育士はここで単に「靴を履けたか」だけを見ません。
「自分でやってみたい」という主体性が芽生えていると捉えます。
「自分で履いてみたいんだね。やってみようか」
と見守り、必要なところだけ手伝います。
② 友達のおもちゃを取ってしまったとき
友達が遊んでいるおもちゃを突然取ってしまった。
「取っちゃダメ!」と叱って終わりにすることもできます。
でも保育士は、
- その子は何をしたかったのか
- 友達と一緒に遊びたかったのか
- 「貸して」と言葉で伝えることがまだ難しいのか
など、行動の裏側にある気持ちや発達の段階を考えます。
「これで遊びたかったんだね。でも今は○○ちゃんが使ってるね。『貸して』って言ってみようか」
と、子どもが次にどうすればいいのかを一緒に考えます。
子どもの成長に関心を持つことは、大人の理想を押し付けることではありません。「ありのままの姿」を受け入れ、子どもが自ら育とうとする力を信じて伴走することだと言えます。
感情をコントロールできる

保育士は「感情労働」ともいわれる仕事です。
何十人もの子どもたちの感情を受け止めながら、保護者の不安にも寄り添い、同僚とも連携する。それを毎日繰り返します。
だからこそ、自分の感情をうまく扱う力も求められます。
たとえば、何度言っても片付けができない子にイライラして、つい声を荒げてしまうこともあるかもしれません。
保護者から厳しい言葉を受けた翌日も、子どもたちの前ではいつも通りに接しなければならないこともあります。
感情をコントロールするとは、感情のまま子どもや周りの人にぶつけるのではなく、その場ではいったん落ち着いて対応し、あとで誰かに話したり、気持ちを切り替えたりして、自分の感情を適切に処理することです。
そして、これも生まれつきの性格だけで決まるものではありません。保育士として経験を重ねる中で、「こういうとき一旦深呼吸しよう」「一人で抱え込まず誰かに話そう」と、自分なりの対処法を身につけていくことができます。
責任感がある

保育士が預かるのは、保護者が最も大切にしている存在です。その責任の重さは、他の職種と比べても特別なものがあります。
アレルギー対応、散歩中の安全確認、体調変化の早期発見。どれも「うっかり」が許されない場面ばかりです。責任感がある人は、こういった場面で「自分がしっかり確認しなければ」と自然に動くことができます。
また、日誌や連絡帳、インシデントレポートなど書類業務も多い仕事です。面倒に感じながらも「これが子どもを守るための記録だ」と意味づけできる人は、長く続けていけます。
責任感は、「子どもたちの安全を守るために何が大切なのか」を理解し、経験を重ねる中で、少しずつ身についていくものでもあります。
現役保育士のひとこと
小さな傷や、朝にはなかった赤みなど、子どもの変化に気づいたときは、職員同士で報告し合うことが大切です。
困ったことや気になることがあったときに一人で抱え込まず、周りに報告して、一緒に改善していく。そんな協力体制をつくることも、保育士として大切な責任感だと私は思います。
周囲と協力して働ける

保育の現場は、一人で完結する仕事ではありません。担任・副担任・フリー保育士が連携し、看護師・栄養士・相談員とも情報を共有しながら子どもを支えます。
連絡・申し送り・報告がスムーズにできる人は、チーム全体の動きをよくします。逆に「自分のクラスだけよければいい」という意識が強いと、情報の抜け漏れが起きやすく、子どもへの対応にもズレが出てきます。
チームワークが苦手という人も、「なぜ連携が必要か」という目的を理解すると、動き方が変わってくることがあります。人間関係の得意・不得意よりも、子どものために情報をつなぐという意識が大切です。
現役保育士のひとこと
職場の人間関係に悩む保育士は多いです。
考え方や保育のやり方が違うと、どうしても意見がぶつかることがあります。
そんなときは、チームの中心に「子ども」を置いて考えてみる。
「私はこうしたい」ではなく、「この子にとって何が一番いいんだろう?」と考えると、意外と話がまとまることがあります。
保育は一人でする仕事ではありません。違う考えを持つ人と協力しながら、子どもたちを育てていく仕事です。
学ぶことが苦にならない

保育士資格を取ったあとも、学びは続きます。保育指針の改訂、発達障害への理解、アレルギー対応の最新知識。現場では常に新しい情報が求められます。
また、手遊び・製作・ピアノ・読み聞かせなど、保育の引き出しを増やすことも大切な仕事のひとつです。「苦手だから」と止まってしまうより、「子どものためにやってみよう」と一歩踏み出せる人は、着実に成長していきます。
「学ぶのが好き」である必要はありません。「必要なことなら学べる」という姿勢があれば十分です。
現役保育士のひとこと
「知らない歌やダンスが毎年毎年増えて、覚えるのには限界を感じる時もあります。歌詞をぜーんぶ忘れても、元気にニコニコでノリノリでいれば大丈夫だったりします。」
相手の気持ちを考えられる

子どもはまだ、自分の気持ちをうまく言葉にできません。泣く・叫ぶ・黙り込む・友だちを叩く。そういった行動の裏にある気持ちを読み取り、言葉にしてあげることが保育士の大切な役割のひとつです。
また、保護者対応でも共感力は欠かせません。「大丈夫ですよ」と早々に安心させようとするより、「心配なんですね」とまず受け止める一言が、信頼関係をつくります。
相手の気持ちを考えることは、特別な才能ではなく「まず聞く」という姿勢から始まります。
現役保育士のひとこと
相手とは子どもだけでなく、保護者や同僚にも同じです。人のことを大切に思える人はとても向いていると感じます。
体力づくりを意識できる

保育士は、体が資本の仕事です。一日中立ちっぱなし・しゃがみっぱなし・走りっぱなし。子どもを抱っこする場面も多く、腰や膝への負担は想像以上です。
さらに、冬場は感染症が流行しやすい環境で働くため、免疫力を維持する生活習慣も重要です。
「今は体力に自信がない」という人でも、意識して整えていくことはできます。大切なのは「体が資本」という自覚を持って、日常的にケアできるかどうかです。
現役保育士のひとこと
ちなみに私は、体力があるほうではありません。
保育士といえば「体力勝負」というイメージがあるかもしれませんが、10年働いている私も、毎日元気いっぱい!というタイプではありません(笑)。
だからこそ、ストレッチをしたり、食事に気をつけたりして、自分の体をなるべくいたわるようにしています。
保育士は体を使う仕事ですが、もともと体力に自信がある人だけが向いているわけではありません。
自分の体の状態を知って、無理をしすぎないこと。長く働くために、自分なりの体のケアをしていくことも大切だと思います。
「向いていない」は問題ではない

ここまで7つの特徴を見てきましたが、すべてに自信を持って「当てはまる」と言える人はほとんどいません。
大切なのは、今の自分に何が足りないかを知り、現場の中で少しずつ育てていくことです。保育士として長く働いている人の多くは、最初から完璧だったわけではなく、経験の中で必要な力を身につけてきた人たちです。
「向いているかどうか」より、「やってみたいかどうか」。
やってみなければ、自分に向いているかどうかも分かりません。
最初から完璧な保育士はいません。現場で子どもと関わり、失敗したり悩んだりしながら、自分なりの保育士としての力を身につけていけばいいのだと思います。







